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奈良県天理市・奈良市・橿原市・田原本町の児童発達支援・放課後等デイサービス

自閉スペクトラム症(ASD)の症状・原因・支援方法|ハンドフラッピングやロッキングとは

「赤ちゃんが手を上下にバタバタさせるけど、自閉症のサイン?」「ハンドフラッピングって何?」。お子さんの気になる動きをきっかけに、自閉スペクトラム症(ASD)について調べ始める保護者の方は少なくありません。ハンドフラッピングやロッキングの意味と、ASDの特徴、相談の目安、支援の方法をまとめました。

このページの要点

  • ハンドフラッピングは、うれしい時や興奮した時に手を上下にバタバタ振る動きで、乳幼児には多く見られます。
  • 手のバタバタだけで自閉スペクトラム症(ASD)と判断することはできません。
  • 目が合う、名前に反応する、指さしをするなど、ほかの様子とあわせて見ることが大切です。
  • 気になるときは、乳幼児健診や小児科で相談してください。早めに相談することで、支援につながりやすくなります。

ハンドフラッピングとは

ハンドフラッピングとは、両手を胸や顔の前で上下にパタパタ、バタバタと振る動きのことです。手首から先をひらひらさせたり、腕ごと大きく振ったりと、動き方は子どもによってさまざまです。

ハンドフラッピングは、次のような場面で出やすいといわれています。

  • うれしい時、楽しい時、何かを期待してわくわくしている時
  • 興奮した時や、緊張・不安を感じた時
  • 好きな動画やおもちゃに夢中になっている時
  • 手の動きや風の感覚を楽しんでいる時

言葉で気持ちを表すのが難しい子にとって、ハンドフラッピングは気持ちの表現であり、気持ちを落ち着けるための動きでもあると考えられています。

赤ちゃんの「手を上下にバタバタ」は自閉症のサイン?

赤ちゃんや小さな子どもが、うれしい時や興奮した時に手を上下にバタバタさせるのは、よく見られることです。手のバタバタだけで、自閉症(ASD)かどうかを判断することはできません。多くの子は、成長とともに気持ちを言葉や別の身ぶりで表せるようになり、自然に減っていきます。

気にかけたいのは、手のバタバタと一緒に、次のような様子が見られる場合です。

  • 目が合いにくい、あやしても笑顔が返ってきにくい
  • 名前を呼んでも振り向かないことが多い
  • 指さしで「あれ見て」「あれ取って」と伝えることが少ない
  • バイバイなどのまねや身ぶりが少ない
  • ことばがなかなか出ない、または一度出ていたことばが出なくなった

こうした様子が重なって気になるときは、乳幼児健診や小児科で相談してください。「様子を見ましょう」と言われた場合も、気になることが続けば、もう一度相談してかまいません。

自閉症の子どもに見られやすい手の動き

自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもには、ハンドフラッピングとあわせて、次のような手や指の動きが見られることもあります。

  • 手首から先をひらひらさせる、指をくねくねと動かす
  • 指を目の前で動かしたり、手をかざしたりして、じっと見つめる
  • 手をたたく、手をこすり合わせるなどの動きを何度もくり返す
  • 物を指先でくるくる回したり、トントンとたたき続けたりする

こうした手の動きは、赤ちゃんや小さな子どもにもよく見られ、それだけで自閉症と判断することはできません。目が合う、名前に反応する、指さしをするなど、ほかの様子とあわせて見ることが大切です。手の動きが多く、ほかにも気になる様子が続くときは、乳幼児健診や小児科、市町村の発達相談で相談してください。

ロッキングなど、ほかの反復行動

自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもには、ハンドフラッピングのほかにも、同じ動きをくり返す「反復行動」が見られることがあります。

名前 どんな動き?
ロッキング 座ったり立ったりした姿勢で、体を前後や左右に揺らす
スピニング その場でくるくる回る、物を回して見つめる
つま先歩き かかとをつけずに、つま先で歩くことが多い
並べる・くり返す おもちゃを一列に並べる、同じ言葉やフレーズをくり返す

赤ちゃんが体を揺らすこと(ロッキング)も、眠い時や気持ちを落ち着けたい時によく見られる動きです。ハンドフラッピングと同じく、それだけで判断せず、ほかの様子とあわせて見ることが大切です。

つま先歩きや、同じ言葉をくり返すオウム返しについては、つま先歩きが気になるとき・オウム返しが気になるときでくわしくご紹介しています。

ハンドフラッピングはやめさせるべき?

けがや危険がなければ、無理にやめさせる必要はありません。ハンドフラッピングは、気持ちを表したり落ち着けたりするための動きであることが多く、無理に止めると、かえって不安やイライラが強くなることがあります。

  • 頭を打ちつける、手をかむなど、けがにつながる場合は、医師や療育の専門職に相談しましょう。
  • 授業中など場面に合わない時は、「手をぎゅっと握る」「ボールを握る」など、代わりにできる動きを一緒に練習する方法があります。
  • ハンドフラッピングが増える場面(騒がしい場所、予定の変更など)が分かれば、環境を整えることで落ち着きやすくなります。

自閉スペクトラム症(ASD)とは

自閉スペクトラム症(ASD)とは、生まれつきの脳の働き方の特性によって、人との関わりやコミュニケーションのとり方と、行動や興味の持ち方に特徴があらわれる発達障害です。

以前は、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などに分けて診断されていましたが、現在の診断基準(DSM-5-TR、ICD-11)では「自閉スペクトラム症」としてまとめられています。「スペクトラム」は「連続体」という意味で、特性のあらわれ方や強さが一人ひとり違うことを表しています。知的な遅れを伴う子もいれば、伴わない子もいます。

特性 見られやすい様子の例
人との関わり・
コミュニケーション
目が合いにくい、一人遊びを好む、相手の表情や気持ちを読み取りにくい、会話のやりとりが続きにくい、言葉をそのままの意味で受け取る
こだわり・
反復行動
ハンドフラッピングやロッキング、決まった順番や道順へのこだわり、予定の変更が苦手、特定のものへの強い興味
感覚の特徴 特定の音・光・におい・服の感触を強く嫌がる、偏食が強い、痛みや暑さ寒さに気づきにくい(感覚過敏・感覚鈍麻について)

男の子に多いとされていますが、女の子は特性が目立ちにくく、気づかれるのが遅れることもあります。ほかの発達障害との違いは発達障害の症状と原因を知るでご紹介しています。

年齢別に見られやすい様子

時期 見られることがある様子
乳児期
(〜1歳ごろ)
目が合いにくい、あやしても笑いにくい、抱っこで体を反らせる、名前を呼んでも振り向きにくい
1歳〜1歳半ごろ 指さしが少ない、まねをしない、意味のある言葉がなかなか出ない、手をつないで大人に物を取らせる(クレーン現象)
2〜3歳ごろ 言われた言葉をそのままくり返す(オウム返し)、ごっこ遊びをしない、物を並べる遊びが多い、予定の変更でかんしゃくを起こす
学齢期 友だちとの関わり方が分からない、冗談や暗黙のルールが分かりにくい、こだわりや感覚の過敏さで集団生活に疲れやすい

これらは一例で、当てはまるからといってASDとは限りません。1歳6か月児健診や3歳児健診では、指さしやことば、人への関心などを確認しています。健診は相談のよい機会です。

ことばの遅れ、クレーン現象、かんしゃく、こだわり、偏食など、行動ごとの関わり方はお子さまの行動・お悩みから探すにまとめています。

原因について分かっていること

  • 自閉スペクトラム症(ASD)は、遺伝的な要因などが関わる、生まれつきの脳の働き方の違いと考えられています。
  • 親の育て方、しつけ、愛情不足、テレビの見せすぎなどが原因ではありません。
  • どの要因がどのように関わっているかは、まだすべてが分かっているわけではありません。

相談の目安と相談先

次のような場合は、早めに相談してください。

  • 前の章のような様子がいくつも重なって見られる
  • 一度話せていた言葉が出なくなるなど、できていたことができなくなった
  • こだわりやかんしゃく、感覚の過敏さで、家庭や園での生活に困りごとが出ている

相談先には、乳幼児健診、かかりつけの小児科、お住まいの市町村の窓口、奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」などがあります。詳しくは初めてのお母さんへをご覧ください。

診断は、専門の医師が、お子さんの様子の観察や保護者からの聞き取り、発達検査などをもとに行います。児童発達支援や放課後等デイサービスの利用には市町村が交付する受給者証が必要で、受給者証の申請に必要な書類(医師の診断書や意見書など)は市町村によって異なります(ご利用に向けた手続き)。

支援の方法

療育(発達支援)

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、一人ひとりの特性に合わせて、コミュニケーションや生活のスキルを身につけていきます。早い時期から支援を受けることで、本人の困りごとが小さくなり、得意なことを伸ばしやすくなります。言語聴覚士や作業療法士による、ことばや体の使い方の支援を受けることもあります。

家庭でできる工夫

  • 予定や手順を、絵カードや写真、スケジュール表で見せて、見通しを持てるようにする。
  • 指示は短く具体的に、「〜しない」より「〜しよう」と伝える。
  • 苦手な音や光、服の感触など、感覚の負担を減らす工夫をする(感覚統合とは・聴覚過敏とは)。
  • できたことをすぐにほめ、「できた」の経験を積み重ねる。
  • あいさつや気持ちの伝え方など、人と関わるコツは、場面を決めて短く練習する(SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは)。

毎日の関わり方は子育てに大切なこと、生活リズムについては睡眠による効果・運動による効果でもご紹介しています。まばたきや咳ばらいをくり返すチックが見られるお子さまもいます。チックについては子どものチックをご覧ください。

お薬について

ASDの特性そのものをなくすお薬はありません。強いイライラやかんしゃく、睡眠の問題などがある場合に、医師の判断でお薬を使うことがあります。服薬については、主治医とよく相談してください。

ぐりーんの支援

株式会社ぐりーんは、奈良県内4拠点(天理市・奈良市・橿原市・田原本町)で児童発達支援・放課後等デイサービスを運営しています。お子さん一人ひとりの特性と困りごとに合わせて個別支援計画を作り、ことば・コミュニケーション、運動あそび、学習・宿題支援、生活自立の支援プログラムを組み合わせて支援しています。

見学・相談は、受給者証の申請前からご相談いただけます。

お電話:0743-62-7557(受付10:00〜17:00、土日祝は天理本店・橿原支店で受付)

よくあるご質問

Q. ハンドフラッピングとは何ですか?
ハンドフラッピングとは、両手を胸や顔の前で上下にパタパタ、バタバタと振る動きのことです。うれしい時や興奮した時、緊張した時などに出やすく、気持ちの表現や、気持ちを落ち着けるための動きと考えられています。自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもに見られることがありますが、乳幼児期には多くの子どもに見られる動きでもあります。
Q. 赤ちゃんが手を上下にバタバタさせるのは自閉症のサインですか?
手のバタバタだけで自閉症と判断することはできません。赤ちゃんや小さな子どもは、うれしい時や興奮した時に手をバタバタさせることがよくあります。気にかけたいのは、目が合いにくい、名前を呼んでも振り向きにくい、指さしや身ぶりが少ない、ことばがなかなか出ないといった様子が一緒に見られる場合です。心配なときは、乳幼児健診や小児科で相談してください。
Q. ハンドフラッピングはやめさせたほうがいいですか?
けがや危険がなければ、無理にやめさせる必要はありません。ハンドフラッピングは、気持ちを表したり落ち着けたりするための動きであることが多いためです。頭を打ちつける、手をかむなど、けがにつながる行動がある場合や、生活に困りごとが出ている場合は、医師や療育の専門職に相談してください。
Q. ハンドフラッピングは何歳まで見られますか?
何歳までという決まった目安はありません。乳幼児期によく見られ、成長とともに減っていくことが多い動きです。自閉スペクトラム症(ASD)のある子では、年齢が上がっても見られることがありますが、それ自体が問題というわけではありません。年齢よりも、ほかの様子と一緒に見られるかどうかが大切です。

お子さまの様子から読む

手のバタバタのほかにも、気になる行動があるときは、行動ごとの記事もあわせてご覧ください。

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参考文献

  1. 国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター.自閉スペクトラム症に関する解説.
  2. 厚生労働省.e-ヘルスネット 自閉スペクトラム症に関する解説.
  3. 日本精神神経学会(日本語版用語監修)(2023).DSM-5-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院.

※本サイトでご紹介している内容は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的とするものではありません。お子さまの症状についてのご相談は、医療機関へお願いいたします。

奈良県でハンドフラッピングなど気になる行動の相談ができる4拠点

株式会社ぐりーんは、奈良県内4拠点で児童発達支援(未就学児)と放課後等デイサービス(小学生〜高校生)を運営しています。自閉スペクトラム症(ASD)のお子さまや、ハンドフラッピング・ロッキングなどの行動が気になるお子さまのご相談を、奈良県内4拠点で受け付けています。

見学・相談は無料です(約60分)。見学・体験のご案内を見る

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この記事の監修者:久保 崇太郎(心理指導担当職員・保育士)
監修日・最終更新日:2026年10月26日