発達が気になるお子さまの子育て|ご家庭で知っておきたい基礎知識
発達が気になるお子さまを育てる保護者さまに向けて、ご家庭で知っておきたい基礎知識をまとめたページです。保護者さま自身の気持ちのこと、お子さまの睡眠・運動・食事のこと、お子さまの育ちとご家族のこと、学校・学びの場のこと、困ったときの相談先を順にご紹介します。くわしい内容は、それぞれのページで解説しています。
保護者さまの気持ちのこと
子育ての不安や悩みは、ひとりで抱えこまず、まず誰かに話すことから始めてみてください。ご家族や友人、園や学校の先生、児童発達支援・放課後等デイサービスのスタッフなど、話せる相手がいるだけで、気持ちや次にすることを整理しやすくなります。
お子さまの生活習慣
睡眠
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することをすすめています。朝は太陽の光を浴びて朝食をとり、日中に体を動かして、夜ふかしを習慣にしないことが大切です。寝る前にテレビやスマートフォンの画面を見る時間を減らすのも、ひとつの工夫です。
くわしくは:睡眠による効果
運動
文部科学省の「幼児期運動指針」では、幼児は遊びを中心に、毎日合計60分以上楽しく体を動かすことをすすめています。小学生から高校生についても、同じ睡眠ガイドで、1日60分以上体を動かし、テレビやゲーム、スマートフォンなどの画面を見る時間は2時間以下にすることがすすめられています。散歩や公園での遊びなど、続けやすいことから取り入れてみてください。なお、年齢のわりに極端に不器用で、運動や手先の作業に強い苦手さが続く場合は、DCD(発達性協調運動症)が関係していることもあります。
くわしくは:運動による効果/感覚統合とは/DCD(発達性協調運動症)とは
食事
毎日朝食をとること、よく噛んで食べることなど、基本の食習慣を大切にしましょう。主食・主菜・副菜をそろえる目安は、農林水産省と厚生労働省の「食事バランスガイド」が参考になります。偏食などで困っていることがあれば、ひとりで悩まずご相談ください。
お子さまの育ちとご家族のこと
非認知能力
やり抜く力や気持ちをコントロールする力、人と関わる力など、テストの点数では測りにくい力を「非認知能力」と呼びます。結果より取り組んだ過程を認める、小さなことを自分で選ばせるなど、毎日の関わりの中で少しずつ育っていきます。
くわしくは:非認知能力とは
感覚統合
目や耳、皮膚、体の中から入る感覚を、脳が整理してまとめる働きを「感覚統合」と呼びます。音や服の感触をとても嫌がる(感覚過敏)、痛みに気づきにくい(感覚鈍麻)、転びやすいといった様子の背景に、感覚の受け取り方のかたよりがあることもあります。トランポリンや粘土など、毎日の遊びの中で取り入れられる感覚あそびもあります。掃除機やドライヤーの音で耳をふさぐなど、音への過敏さ(聴覚過敏)が強いときは、イヤーマフなどで音を小さくする工夫もできます。感覚だけでなく、人の気持ちや小さな変化にも敏感な「HSC(ひといちばい敏感な子)」という考え方もあります。
くわしくは:感覚統合とは/聴覚過敏とは/HSC(ひといちばい敏感な子)とは
人と関わる力(SST)
あいさつや気持ちの伝え方、順番を待つ、困ったときに助けを求めるなど、人と関わるときのコツを、練習を通して身につける方法を「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」と呼びます。ご家庭でも、場面を決めて短く練習し、できたらすぐにほめることから始められます。
くわしくは:SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは
きょうだい児
障がいや病気のある兄弟姉妹がいる子どもを「きょうだい児」と呼びます。きょうだいは、がまんやさみしさを言葉にできずにいることがあります。短くてもきょうだいだけの時間をつくる、気持ちを否定せずに聞くなど、少しの気づかいで安心感は大きく変わります。
くわしくは:きょうだい児とは
学校・学びの場のこと
小学校・中学校には、通常の学級のほかに、通級による指導(通級)や特別支援学級(支援級)などの学びの場があります。年長さんの秋は就学相談や就学時健康診断が進む時期で、お子さまに合った学びの場を学校や教育委員会と一緒に考えます。学びの場は、入学後も様子に合わせて見直すことができます。
勉強についていくのが難しい、がんばっているのにうまくいかないことが続く場合、知能検査で「境界知能」と説明されることもあります。境界知能は診断名ではなく、受給者証を取って療育を受けているお子さまもいます。
くわしくは:就学相談・小学校入学準備/特別支援学級(支援級)・通級とは/境界知能とは/ディスレクシア・書字障害とは
困ったときの相談先
発達の気になることは、次のような場所で相談できます。
- お住まいの市町村の子育て・発達相談窓口(保健センターなど):発達についての相談や、受給者証の申請の窓口です。
- 医療機関(小児科・児童精神科など):診断や医療についての相談ができます。
- 児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所:日々の療育(発達支援)を受けられます。ぐりーんでは受給者証の申請前からご相談をお受けしていて、見学・ご相談は無料です。
ぐりーんは奈良県の天理本店・菅原支店(奈良市)・橿原支店・田原本支店の4拠点で運営しています。利用の流れは「初めてご利用の方へ」、発達障害の特性については「発達障害の症状と原因を知る」をご覧ください。
よくあるご質問
Q. 発達が気になるとき、どこに相談すればよいですか?
A. お住まいの市町村の子育て・発達相談窓口(保健センターなど)、小児科などの医療機関、児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所に相談できます。ぐりーんでも、受給者証の申請前からご相談をお受けしています。見学・ご相談は無料です。
Q. 診断がなくても相談できますか?
A. はい、ご相談いただけます。児童発達支援・放課後等デイサービスの利用には受給者証が必要ですが、障害者手帳がなくても取得できます。必要な書類(医師の診断書や意見書など)は市町村によって異なります。手続きの進め方も含めてご案内します。
ご家庭向けの基礎知識 ページ一覧
- 子育てに大切なこと子育てで大切にしたい考え方
- 初めてのお母さんへ初めての子育てで不安なときに
- 食生活を見直そう毎日の食事を見直すヒント
- 体質を改善する食事と体の関係について
- 運動による効果体を動かす習慣づくり
- 睡眠による効果睡眠のリズムを整えるヒント
- きょうだい児とはきょうだいの気持ちと親ができること
- 非認知能力とはやり抜く力・人と関わる力の育て方
- 感覚統合とは感覚過敏・感覚鈍麻と家庭でできる感覚あそび
- DCD(発達性協調運動症)とは不器用さ・運動の苦手さと家庭でできる遊び
- 聴覚過敏とは音を嫌がる様子と、家庭や学校でできる対策
- HSC(ひといちばい敏感な子)とは4つの特徴と発達障害との違い、家庭での関わり方
- SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは人と関わるコツを練習で身につける方法
- 発達検査・WISCとはWISC・新版K式などの種類と、結果の受け取り方
- ペアレントトレーニングとはほめ方・伝え方を家庭で練習する方法
- ABA(応用行動分析)とは行動の前後に目を向けて、できたを増やす考え方
- 療育とは療育の内容・対象・費用と受け方
- 療育手帳とは対象・等級・申請の流れと受けられる支援
- 療育に通ったけど健常児だった?グレーゾーンと療育の卒業の考え方
- 発達グレーゾーンとは子どもの特徴・年齢別のサインと受けられる支援
- 放課後等デイサービスとは対象・内容・料金・学童との違い
- 発達障害のある中学生よくある困りごと・勉強とテスト・進路
- 高校生も通える放課後等デイサービス対象・支援の内容・卒業後に向けた準備
- 運動療育とは体を動かして発達を支える療育と家庭でできるあそび
- ビジョントレーニングとは見る力の育て方と家庭でできる遊び
- ワーキングメモリとは覚えておく力の特徴と家庭・学校での工夫
- コグトレとは学習の土台を育てるトレーニングの内容
- 就学相談・小学校入学準備年長さんの1年の流れと4つの学びの場
- 特別支援学級(支援級)・通級とは支援級と通級の違い・メリット・デメリット
- 境界知能とはIQの目安・子どもに見られる様子と受けられる支援
- ディスレクシア・書字障害とは読む・書くことの困難の特徴と、学校・家庭でできる工夫
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※本サイトでご紹介している内容は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的とするものではありません。お子さまの症状についてのご相談は、医療機関へお願いいたします。
参考資料
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
- 文部科学省「幼児期運動指針」(2012年)
- 農林水産省・厚生労働省「食事バランスガイド」
この記事の監修者:久保 崇太郎(心理指導担当職員・保育士)
監修日・最終更新日:2026年10月20日
