発達障害の症状と原因を知る|ASD・ADHD・LDの違いと、知的障害・ダウン症・てんかんの基礎知識
「うちの子は発達障害なのかな」「ASDとADHDは何が違うの?」。お子さんの発達が気になり始めたとき、最初に知っておきたい発達障害の種類と特徴、原因について分かっていること、相談先をまとめました。それぞれの詳しい内容は、各ページでご紹介しています。
このページの要点
- 発達障害は、生まれつきの脳の働き方の特性です。親の育て方やしつけが原因ではありません。
- 主な種類は、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)です。
- いくつかの特性が重なって見られることが多く、診断名よりも「その子が何に困っているか」が大切です。
- 診断の前でも、相談や見学はできます。
発達障害とは
発達障害は、生まれつきの脳の働き方の違いによって、コミュニケーション、行動、学習などに特性があらわれる状態です。発達障害者支援法では、自閉症、アスペルガー症候群などの広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害などのうち、通常低年齢で症状があらわれるものと定められています。医学的には「神経発達症」とも呼ばれます。
特性があること自体が問題なのではなく、特性と周りの環境が合わないときに、困りごとが生まれます。環境や関わり方を工夫することで、困りごとは小さくできます。
文部科学省の2022年の調査では、通常の学級に在籍する小中学生のうち、学習面や行動面で著しい困難を示すとされた子どもは推定8.8%でした(担任教員の回答による調査で、診断の有無を示すものではありません)。
主な種類と違い
| 種類 | 主な特徴 | 子どもに見られやすい様子の例 | 詳しく |
|---|---|---|---|
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自閉スペクトラム症 (ASD) |
人との関わりやコミュニケーションの特性、こだわり、感覚の過敏さ・鈍さ | 目が合いにくい、一人遊びが多い、予定の変更が苦手、特定の音や服の感触を嫌がる | ASDのページ |
|
注意欠如・多動症 (ADHD) |
不注意、多動性、衝動性 | 忘れ物やなくし物が多い、じっと座っていられない、順番を待てない、思いついたらすぐ行動する | ADHDのページ |
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学習障害 (LD・限局性学習症) |
知的な遅れはないのに、読む・書く・計算するなど特定の学習が極端に苦手 | 文字を読み飛ばす、字の形が整わない、繰り上がりの計算でつまずく |
LDのページ ディスレクシア・書字障害のページ |
|
発達性協調運動症 (DCD) |
体の動きや手先の不器用さが目立つ | 走り方がぎこちない、縄跳びやボール遊びが苦手、箸や鉛筆の扱いが難しい | DCDのページ |
ASDは以前、自閉症・アスペルガー症候群・広汎性発達障害などに分けて診断されていましたが、現在は「自閉スペクトラム症」としてまとめて考えられています。ADHDはこれとは別の診断です。
特性は重なり合うことが多い
発達障害の特性は、一人に一つだけとは限りません。ASDとADHDの特性をあわせ持つ子や、ADHDとLDが重なる子も少なくありません。また、同じ診断名でも、特性のあらわれ方や強さは一人ひとり大きく違います。
そのため、「どの障害に当てはまるか」を考えるより、「どんな場面で、何に困っているか」を見ていくことが、支援の第一歩になります。
原因について分かっていること
- 発達障害は、遺伝的な要因などが関わる、生まれつきの脳の働き方の違いと考えられています。
- 親の育て方、しつけ、愛情不足が原因ではありません。
- ただし、どの要因がどのように関わっているかは、まだすべてが分かっているわけではありません。
原因を一つに決めることは難しくても、特性に合った関わり方や環境を整えることで、お子さんの過ごしやすさは大きく変わります。毎日の関わり方は子育てに大切なことでご紹介しています。
知的障害・ダウン症・てんかん・場面緘黙との関係
知的障害(知的発達症)
知的障害は、考える・理解する・覚える・判断するといった知的な働きの発達がゆっくりで、日常生活や学校生活で支援が必要な状態が、子どものころから見られるものです。医学的には「知的発達症」と呼ばれ、神経発達症のひとつに含まれます。自閉スペクトラム症(ASD)などと一緒に見られることもあります。全体的な知的発達に遅れのない学習障害(LD)や、IQがおおむね70〜84くらいの境界知能とは区別されます。→知的障害のページ
ダウン症
ダウン症(ダウン症候群)は、21番目の染色体が通常より1本多いことによる、生まれつきの状態です。発達障害とは別のものですが、知的発達の遅れを伴うことが多く、児童発達支援や放課後等デイサービスで一緒に支援を受けています。心臓の病気など、体の合併症がみられることもあります。→ダウン症のページ
てんかん
てんかんは、脳の神経細胞が一時的に過剰に興奮することで、発作をくり返す病気です。発達障害とは別のものですが、発達障害や知的障害のある子に併せて見られることがあります。多くの場合、お薬などの治療で発作を抑えることができます。→てんかんのページ
場面緘黙
場面緘黙(ばめんかんもく)は、家では話せるのに、園や学校など特定の場面で話せない状態が続くことです。強い不安や緊張が関係していると考えられ、医学的には不安症のひとつに分類されています。発達障害とは別のものですが、自閉スペクトラム症などの特性をあわせ持つ子もいます。→場面緘黙の記事
ことばの遅れやクレーン現象、かんしゃくなど、行動ごとの関わり方はお子さまの行動・お悩みから探すにまとめています。
気になったときの相談先
「発達障害かもしれない」と感じたら、一人で抱え込まずに相談してください。かかりつけの小児科、お住まいの市町村の子育て・障害福祉の窓口、乳幼児健診の保健師、奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」などで相談できます。相談先の一覧は初めてのお母さんへでご紹介しています。
児童発達支援や放課後等デイサービスの利用には、市町村が交付する受給者証が必要です。申請には、医師の診断書・意見書など、療育の必要性がわかる書類が必要です(必要な書類は市町村によって異なります。療育手帳は必ずしも必要ではありません)。取り方は受給者証の取り方、手続きの流れはご利用に向けた手続きをご覧ください。
ぐりーんの支援
株式会社ぐりーんは、奈良県内4拠点(天理市・奈良市・橿原市・田原本町)で児童発達支援・放課後等デイサービスを運営しています。診断名で支援内容を決めるのではなく、一人ひとりの特性と困りごとに合わせて個別支援計画を作り、ことば・運動・学習・生活自立の支援プログラムを組み合わせて支援しています。
見学・相談は、受給者証の申請前からご相談いただけます。
お電話:0743-62-7557(受付10:00〜17:00、土日祝は天理本店・橿原支店で受付)
よくあるご質問
- Q. ASDとADHDの違いは何ですか?
- 自閉スペクトラム症(ASD)は、人との関わりやコミュニケーションの特性と、こだわりや感覚の過敏さ・鈍さが特徴です。注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意・多動性・衝動性が特徴です。両方の特性をあわせ持つ子も多く、診断名よりも、その子が何に困っているかを見ることが大切です。
- Q. 発達障害は親の育て方が原因ですか?
- いいえ。発達障害は生まれつきの脳の働き方の特性と考えられており、育て方やしつけが原因ではありません。ただし、特性に合った関わり方や環境の工夫によって、お子さんの過ごしやすさは大きく変わります。
- Q. 児童発達支援や放課後等デイサービスを利用するには診断が必要ですか?
- 利用には市町村が交付する受給者証が必要です。申請には、医師の診断書・意見書など、療育の必要性がわかる書類が必要です(市町村によって異なります)。ぐりーんでは、受給者証の申請前から見学・相談をお受けしています。手続きの進め方もご案内します。
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参考文献
- 発達障害者支援法(平成16年法律第167号).
- 文部科学省(2022).通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について.
- 国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター.発達障害を理解する.
- 厚生労働省.e-ヘルスネット 発達障害に関する解説.
※本サイトでご紹介している内容は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的とするものではありません。お子さまの症状についてのご相談は、医療機関へお願いいたします。
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この記事の監修者:久保 崇太郎(心理指導担当職員・保育士)
監修日・最終更新日:2026年10月20日
