ICF個別支援計画(児童発達支援・放課後等デイサービス)

国際生活機能分類(ICF)への取組み
ICFの取組み

ICFとは、日本語で「国際生活機能分類」と言います。WHO世界保健機構)が作成した健康状況と健康関連状況を示すための統一された標準言語と概念的枠組みを定めたもので、約1500項目のチェックリストで構成されています。ICFは人の「生きる」という全体像を明確に捉えることのできる相互作用モデルです。これは、人が生きる上で必要な「生活機能(参加・活動・心身機能/身体構造)」の中に「障害」という人の「生きづらい部分」があるという新しい視点に立っています。WHO憲章では「健康」を「単に疾患・病弱が存在しないことだけでなく、身体的・精神的・社会的に幸福な状態であること」と定義しています。私たちは、「障害」ばかりに焦点を当てるよりも、どんな社会に参加し活動ができているか、心身機能・身体構造は高い水準にあるかを理解し、その中に「障害」を置いてみることで、プラスな部分を中心として支援に取り組んでいきます。私たちは、お客様を身体的・精神的・社会的に幸せな状態にして差し上げることをミッションとしています。ICF個別支援計画をご提案することで、保護者の皆様にも新しい視点に立って頂き、クリアなレンズでお子様のことを理解して頂けると思います。是非、ICFを用いて一緒に個別支援計画を作成していきましょう。ご不明な点等がございましたら気軽にぐりーんサポートセンターまでお問合せください。

上記の図は、ICFの相互作用モデルになります。各項目とどのように相互作用するかについて、簡単に例題も含めて解説させて頂きます。

①参加・・・人生の様々な場面に関与していき、そこで自分の役割を果たしていくことを指します。多くの場合、社会参加と言い換えられ、学校で生徒として学ぶことや趣味を友人と行う、クラブ活動でのスポーツ、地域のボランティア活動なども参加に含まれます。

➁活動・・・生きるために必要な一連の動作(日常生活動作)やパソコンなどの機械を使ったり、自転車に乗る、趣味やスポーツを実際に行うことも活動の中に含まれます。

③心身機能・身体構造・・・心身機能とは、手足の動きや精神の働き、視覚、聴覚機能などが含まれます。身体構造は、手足や内臓の一部など、具体的な体の部位が含まれます。

④環境因子・・・建物や道路、バリアフリーなどの物的な環境はもちろんですが、人間関係や人の社会的な意識、医療や福祉で受けられるサービスも含まれます。

⑤個人因子・・・その人固有のパーソナリティを指します。年齢や性別、生活歴、価値観などが含まれます。

⑥健康状態(変調または病気)・・・病気や怪我だけでなく、妊娠、加齢、ストレス状態、遺伝的因子などが含まれます。

 

例えば、学校に通うという社会への「参加」は、勉強や運動、食事、コミュニケーションなどの「活動」を促し、しいては体全体を動かすことにより「心身機能・身体構造」の向上に繋がっていきます。逆のパターンでは、心肺機能という「心身機能・身体構造」が高い水準にあれば、サッカーやバスケ、陸上といった「活動」を自ら積極的に行い、より活動量を増やす為にクラブに入部するといった社会「参加」が生まれます。更にここに「環境因子」「個人因子」「健康状態」が関ってきます。このように人が「生きる」という全体像は、様々な要因が相互に絡み合いとても複雑です。その複雑な相互関係の全体像を把握する為にICFが開発されました。各項目について、当社の担当者が聞き取りを行っていき、お子様の「生きる」の全体像を明確化していき、より生活の質(QOL)を上げるためには何が必要かをご提案させて頂きます。

 

次ページ→居宅介護サービス