保護者向けコラム|令和8年10月号
「自律」と「自立」のちがい|子どもの「自分で選ぶ力」を育てるヒント
公開日:2026年10月14日 発行:株式会社ぐりーん
写真はイメージです(Unsplash)
毎月、保護者のみなさまに向けて、ぐりーんの4拠点が参加するイベントと、子育てにまつわる読みものをお届けしています。10月号のテーマは「自律と自立」です。
令和8年10月 参加イベントのお知らせ
「天理本店」
10月17日(土)秋を楽しもう!
10月24日(土)なら・ヒューマンフェスティバル
10月31日(土)ハロウィンクッキング
「菅原支店」
10月21日(水)おぎの美術館
「橿原支店」
10月4日(日)2026さぎすフェスタ
10月10日(土)橿原夢の森フェスティバル
10月17日(土)ビデオゲーム交流会
10月上旬〜下旬 藤原宮跡へコスモスを見に行こう!!
10月31日(土)ハロウィンパーティー・おばけちゃんのスイートポテト作り
「田原本支店」
10月14日(水)秋を見つけよう
調理やリトミックなどの毎週のイベントは、天理本店(毎週日曜日)・菅原支店(毎週水曜日)・橿原支店(毎週日曜日)・田原本支店(毎週水曜日)に行っています。また、毎月第2・第4火曜日は、全粒粉を使ったクラッカーと砂糖不使用のジャム、発酵バターをおやつとして提供しています。
今月のコラム
自律と自立 〜「自分で選ぶ」ことが育てるもの〜
「自分のことは自分でできる子になってほしい」。そう願う保護者の方は多いのではないでしょうか。その願いに近い言葉に、「自立」と「自律」があります。読み方は同じ「じりつ」ですが、少し意味がちがいます。
2つの「じりつ」
自立:身の回りのことなどを、人に頼りすぎず自分の力で行うこと。
自律:自分なりの目標や大切にしたいことをもとに、自分で行動を選ぶこと。
「自律」にあたる英語の「autonomy(オートノミー)」は、ギリシャ語の「自分」と「きまり」を組み合わせた言葉が由来だといわれています。反対に、人に決められたきまりで動くことは「他律」と呼ばれます。
気が進まないことでも、「これは自分にとって大事だ」と感じて自分で選んでやってみる。そんな力も、自律のひとつといえそうです。
自分で選んだことは、がんばりやすい
たとえば、同じスポーツチームで同じ練習をしていても、感じ方は子どもによってちがうことがあります。おうちの方にすすめられて始めた子は「どうしてこんなにきつい練習をするのかな」と感じやすく、自分で「やりたい」と選んで入った子は「きついけど、明日もがんばろう」と思いやすい、という話を聞くことがあります。
自分で必要だと感じて選んだことには、少しがまんしてでも続けてみようという気持ちが生まれやすいのかもしれません。その積み重ねが、いつか子どもの大きな成長につながっていくのではないでしょうか。
「好きにしていいよ」だけでは迷うこともある
自分で選ぶことを大切にしたいと思うと、「好きなようにしていいよ」と声をかけたくなります。ただ、まだ社会のきまりを学んでいる途中の小さな子どもにとっては、何もかも自分で決めるのは少しむずかしいこともあります。
「おいしいものをたくさん食べたい」「自分が楽しいことを先にしたい」という気持ちが先に立つのは、成長の途中ではごく自然なことです。だからこそ、大人がそばで一緒に考えたり、選びやすいように手助けしたりすることが、子どもの支えになるのではないでしょうか。
心の中の「コンパス」
多くの人は、「人に親切にするのはいいことだ」と感じています。こうした気持ちは「良心」と呼ばれ、心の中のコンパスのように、迷ったときの手がかりになってくれます。
自分で何かを選ぶとき、たいていは「あれよりもこれを先にしよう」と順番をつけています。「もっと遊びたい。でも、お友だちが困っているから手伝おうかな」。このように、自分の気持ちと相手の気持ちのあいだで迷いながら決める場面は、毎日の生活の中にたくさんあります。
大人が先に答えを決めてしまうのではなく、迷いながらも子ども自身が選べたとき、心のコンパスは少しずつ育っていくのかもしれません。
おうちでできる、小さなヒント
- 「赤と青、どっちの服にする?」など、2つから選べる場面をつくってみる
- 子どもが迷っているときは、すぐに答えを出さず少し待ってみる
- 「どうしたらいいと思う?」と、子どもの考えを聞いてみる
- 「お友だち、うれしそうだったね」と、相手の気持ちを一緒に言葉にしてみる
- 自分で選べたときは、結果よりも「自分で決めたね」という過程を認める
「半返し」にこめられた気持ち
お祝いをいただいたとき、いただいた額の半分ほどをお返しする「半返し」という習わしがあります。全部を返すのでも、何も返さないのでもなく、半分にするのはなぜでしょうか。
そのわけのひとつとして、「あえて少し残しておくことで、これからもおつきあいを続けていきたい」という気持ちがこめられている、という考え方があるそうです。昔からの習わしの中にも、相手を大切に思う心が受け継がれているのかもしれません。
おわりに
自分で選ぶ力は、一度に身につくものではなく、毎日の小さな「どっちにしよう」の積み重ねの中で、少しずつ育っていくものだと思います。お子さんが迷っているときは、少しだけ待って、その子なりの答えを一緒に見守ってみてはいかがでしょうか。
