子どもの偏食がひどい|原因と年齢の目安、家庭でできる工夫、相談のタイミング
「白いご飯とパンしか食べない」「野菜を見ただけで嫌がる」「同じメーカーの物でないと口にしない」。毎日の食事のたびに、子どもの偏食に悩む保護者の方は少なくありません。偏食が起きる理由、年齢ごとの目安、家庭でできる工夫、相談したほうがよいサインをまとめました。
このページの要点
- 幼児期の好き嫌いや、新しい食べ物を嫌がることはよく見られ、成長とともに食べられる物が増えていくことが多いです。
- 偏食の背景には、味やにおい、食感への敏感さ、新しい物への不安、かむ・飲み込む力など、さまざまな理由があります。
- 無理に食べさせず、見る・触る・においをかぐといった小さなステップから、少しずつ慣らしていくのが近道です。
- 体重が増えない、食べられる物がごく少ない、だんだん減ってきたといった場合は、一度相談してみてください。
偏食とは
偏食とは、食べられる物が限られていたり、特定の食べ物を強く嫌がったりすることです。ふつうの「好き嫌い」は、苦手な物があってもほかの物で補えて、成長とともに少しずつ食べられるようになっていきます。一方、食べられる物がごく少なく、体や生活に影響が出ているときは、ていねいな関わりや専門家への相談が役立ちます。
年齢ごとの目安
離乳食を終えて、いろいろな物を口にし始める時期です。食べムラや「今日は食べない」日もよくあります。
初めての食べ物を警戒しやすく、好き嫌いがはっきりする時期です。何度も目にしたり口にしたりするうちに、少しずつ食べられる物が増えていきます。
多くの子は食べられる物が広がりますが、感覚の敏感さがある子では、特定の食感やにおいの苦手さが中学生・高校生になっても続くことがあります。長い目で、少しずつ広げていけば大丈夫です。
年齢はあくまで目安です。食べる量や種類だけでなく、元気に過ごせているか、体重が順調に増えているかもあわせて見ることが大切です。
偏食の主な理由
味、におい、食感、見た目、温度などを、大人より強く感じていることがあります。「ぐにゃっとした食感がいや」「混ざっているのが苦手」など、理由がはっきりしている場合もあります。感覚過敏については感覚統合とはでもご紹介しています。
初めての食べ物や、いつもと違う盛りつけ、違うメーカーの商品に不安を感じて、口にできないことがあります。
かたい物、繊維の多い物、パサパサした物が食べにくく、やわらかい物ばかりを選ぶことがあります。
食事の前におやつやジュースでおなかが満たされていたり、その食べ物に触れる機会が少なかったりすることも影響します。
食べられるようになるまでの「小さな階段」
苦手な食べ物は、いきなり「ひと口食べる」を目指すと、ハードルが高すぎることがあります。見る、触る、においをかぐといった小さな段を一段ずつ上がっていくと、口に入れることへの不安が少しずつ小さくなります。どの段にいても「できたね」と認めてあげることが大切です。
図:苦手な食べ物に慣れていくステップ(一段ずつで大丈夫です)
発達の特性が関係していることもあります
偏食があるからといって、発達障害とは限りません。ただ、自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもでは、感覚の敏感さや、同じ物・同じやり方へのこだわりから、偏食が強く出ることがあります。食べられる物が白い物だけ、決まったメーカーの物だけ、という形で表れることもあります。ASDの特徴については自閉スペクトラム症(ASD)の症状・原因・支援方法でご紹介しています。
親の育て方や料理の腕が原因で、偏食が起きるわけではありません。
相談したほうがよいサイン
- 体重が増えない、減ってきた、元気がない、疲れやすい
- 食べられる物がごく少なく、主食・おかず・果物などのグループがまるごと食べられない
- 食べられていた物が、だんだん食べられなくなってきた
- よくむせる、かめない、飲み込みにくそうにしている
- 苦手な物を見ただけで吐きそうになる、パニックになる
- ことばの遅れ、こだわりの強さ、感覚の敏感さなど、ほかにも気になる様子がある
- 保護者の方が、毎日の食事に疲れ切ってしまっている
食べられる物がとても限られ、体や生活に影響が出ている状態は、医療の分野で「回避・制限性食物摂取症(ARFID)」と呼ばれることもあります。心配なときは、早めに小児科で相談してください。
家庭でできる工夫
「ひと口だけ」と何度も勧めたり、叱ったりすると、食事の時間そのものが嫌になってしまいます。食べられなかった物は、残してもよいことにします。
お皿に必ず「これなら食べられる」物を1品のせておくと、安心して食卓につけます。苦手な物は、ごく少しだけ別のお皿に。
買い物で野菜を選ぶ、皮むきや盛りつけを手伝うなど、食べる前の段階で食べ物に触れる機会を増やします。
大人や友だちが、同じ物をおいしそうに食べている姿を見ることが、「食べてみようかな」のきっかけになります。
細かく刻む、カリッと焼く、冷ますなど、調理法を変えると食べられることがあります。食べられる物に少しだけ近い物から試すのもおすすめです。
食事の前のおやつやジュースは控えめにし、食事の時間はだらだら続けずに区切ります。
「食べたらデザート」のように、ごほうびと引きかえにする方法は、苦手な物を「がまんする物」と感じさせてしまうことがあります。触れた、においをかげた、という小さな一歩をほめていきましょう。
食事や栄養の考え方は食生活を見直そう、毎日の関わり方は子育てに大切なことでもご紹介しています。
相談先
- 乳幼児健診、お住まいの市町村の保健センター(栄養士や保健師に相談できます)
- かかりつけの小児科(体重の増え方や栄養の状態を確認してもらえます)
- かかりつけの歯科(かむ・飲み込むことが気になるとき)
- 奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」
相談先については初めてのお母さんへもご覧ください。児童発達支援や放課後等デイサービスの利用には、市町村が交付する受給者証が必要です。詳しくは受給者証についてをご覧ください。
ぐりーんの支援
株式会社ぐりーんは、奈良県内4拠点(天理市・奈良市・橿原市・田原本町)で、未就学のお子さまから高校生までの児童発達支援・放課後等デイサービスを運営しています。おやつの時間や、休日・長期休暇の昼食の時間も、食べることに少しずつ慣れていく機会と考え、生活自立・はたらく準備の支援プログラムとあわせて支援しています。
食べられない物は残してかまいません。苦手な物は、少量から試していきます。
いきなり食べることを目指さず、見る・触る・においをかぐところから、少しずつ慣れていけるようにしています。
小集団で過ごす中で、友だちがおいしそうに食べる様子を見ることが、新しい物に挑戦するきっかけになります。
おやつは無理に勧めません。学校の給食がない日や土日祝、長期休暇の昼食やおやつは、お弁当や食べられる物をお持ちいただくこともできます。
食物アレルギーがある場合は、ご利用前に保護者の方から情報をいただいて対応しています。
見学・相談は、受給者証の申請前から受け付けています。事業所選びのポイントは放課後等デイサービス・児童発達支援の選び方でご紹介しています。
お電話:0743-62-7557(受付10:00〜17:00、土日祝は天理本店・橿原支店で受付)
よくあるご質問
- Q. 子どもの偏食は、発達障害のサインですか?
- 偏食があるからといって、発達障害とは限りません。幼児期の好き嫌いはよく見られるものです。ただ、食べられる物がごく少ない、感覚の敏感さやこだわりの強さ、ことばの遅れなどがほかにも見られる場合は、自閉スペクトラム症(ASD)などの特性が関係していることもあるため、健診や小児科で相談してみてください。
- Q. 偏食は何歳ごろまで続きますか?
- 2〜6歳ごろは、初めての食べ物を警戒しやすく、好き嫌いがはっきりする時期です。何度も目にしたり口にしたりするうちに、少しずつ食べられる物が増えていくことが多いです。一方で、感覚の敏感さがある子では、中学生・高校生になっても苦手さが続くこともあります。年齢が上がっても食べられる物が広がらない、だんだん減ってくるといった場合は、相談してみると安心です。
- Q. 食べないときは、食べなくてもいいのですか?栄養が心配です。
- 1回の食事で食べられなくても、数日から1週間の単位で見て、元気に過ごせていて体重が順調に増えていれば、心配しすぎなくて大丈夫なことが多いです。無理に食べさせるより、食べられる物を1品そえて、苦手な物には少しずつ慣らしていきましょう。体重が増えない、元気がないといった場合は、小児科で相談してください。
- Q. 白いご飯やパンなど、同じ物しか食べません。
- 感覚の敏感さや、同じ物への安心感から、決まった物しか食べない子もいます。食べられている物を取り上げずに、そこに少しだけ近い物(例:白いご飯から、ふりかけを少しだけのせたご飯へ)を試していく方法があります。食べられる物がごく少ない場合は、専門家と一緒に進めると安心です。
- Q. ぐりーんでは、偏食のある子にどう対応していますか?
- 無理に食べさせず、食べられない物は残してよいことにしています。苦手な物は少量から、見る・触る・においをかぐところから慣らしていき、友だちが食べる様子を見ることも大切にしています。学校の給食がない日や土日祝、長期休暇の昼食やおやつは、お弁当や食べられる物をお持ちいただくこともできます。
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参考文献
- 厚生労働省.授乳・離乳の支援ガイド.
- 国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター.発達障害に関する解説.
- 日本精神神経学会(日本語版用語監修)(2023).DSM-5-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院.
※本サイトでご紹介している内容は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的とするものではありません。お子さまの症状についてのご相談は、医療機関へお願いいたします。
奈良県で偏食が気になるお子さまの相談ができる4拠点
株式会社ぐりーんは、奈良県内4拠点で児童発達支援(未就学児)と放課後等デイサービス(小学生〜高校生)を運営しています。4拠点とも、食べられない物は残してよく、休日・長期休暇の昼食はお弁当や食べられる物の持参もできます。
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天理市の児童発達支援・放課後等デイサービス|ぐりーん天理本店 天理市岩室町(前栽駅から徒歩約9分)
送迎:天理市・大和郡山市・奈良市東部など
平日・土日祝ともに営業 -
奈良市の児童発達支援・放課後等デイサービス|ぐりーん菅原支店 奈良市西大寺国見町(尼ヶ辻駅から徒歩10分)
送迎:奈良市(東部を除く)・生駒市・大和郡山市
平日・長期休暇に営業(土日祝はお休み) -
橿原市の児童発達支援・放課後等デイサービス|ぐりーん橿原支店 橿原市十市町(新ノ口駅から徒歩13分)
送迎:橿原市・大和高田市・香芝市・葛城市など
平日・土日祝ともに営業 -
田原本町の児童発達支援・放課後等デイサービス|ぐりーん田原本支店 磯城郡田原本町阪手(田原本駅から徒歩13分)
送迎:田原本町・橿原市・桜井市・広陵町
平日・祝日・長期休暇に営業(土日はお休み)
見学・相談は無料です(約60分)。見学・体験のご案内を見る
この記事の監修者:久保 崇太郎(心理指導担当職員・保育士)
監修日・最終更新日:2026年10月16日
