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奈良県天理市・奈良市・橿原市・田原本町の児童発達支援・放課後等デイサービス

感覚統合とは|感覚過敏・感覚鈍麻と、家庭でできる感覚あそび

「感覚統合」とは、目や耳、皮膚、体の中から入ってくるたくさんの感覚を、脳が整理してまとめ、体の動きや気持ちの落ち着きにつなげる働きのことです。アメリカの作業療法士エアーズ(A. Jean Ayres)が提唱した考え方で、英語では「センサリー・インテグレーション」と呼ばれます。

感覚の受け取り方には一人ひとり違いがあり、発達が気になるお子さまでは、音や服の感触をとても嫌がる、転びやすい、じっとしていられないといった様子の背景に、感覚の受け取りにくさや感じすぎがあることもあります。このページでは、感覚統合の基本と、ご家庭でできる感覚あそびをまとめました。

このページでわかること

・感覚統合と7つの感覚
・感覚の受け取りにくさが関係しているかもしれない様子
・感覚過敏と感覚鈍麻の違い
・家庭でできる感覚あそびと、過敏さへの配慮
・相談先と、ぐりーんでの取り組み

感覚統合と7つの感覚

よく知られている五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)に加えて、感覚統合では、体の中で感じる2つの感覚を大切にします。中でも「触覚」「前庭感覚」「固有感覚」の3つは、姿勢や体の動き、気持ちの安定を支える土台の感覚といわれています。

触覚(さわる感覚)

皮膚で、触れたもののかたさや温度、痛みを感じる感覚です。「危ないものから身を守る」働きと、「さわって確かめる」働きがあります。

前庭感覚(揺れ・回転・傾きの感覚)

耳の奥で、体の傾きやスピード、回転を感じる感覚です。バランスをとる、姿勢を保つ、目の動きを安定させることに関わります。

固有感覚(手足の位置・力加減の感覚)

筋肉や関節で、手足の位置や曲がり具合、力の入れ具合を感じる感覚です。見なくても体を動かせるのは、この感覚のおかげです。

視覚・聴覚・嗅覚・味覚

見る・聞く・におう・味わう感覚です。触覚と合わせて「五感」と呼ばれ、体の中の感覚と一緒に使われています。

感覚の受け取りにくさが関係しているかもしれない様子

次のような様子の背景に、感覚の受け取りにくさや感じすぎがあることがあります。どれも、本人がわざとしているわけではありません。

・よく転ぶ、すぐに姿勢がくずれる、椅子にじっと座っていられない
・ぐるぐる回る、高いところから跳ぶなど、強い揺れや刺激を何度も求める
・力加減が難しく、物を強く握る、友だちを強く押してしまう
・服のタグや靴下、手が汚れることを強く嫌がる
・掃除機やドライヤー、大勢の声など、特定の音で耳をふさぐ
・食感やにおいで、食べられる物がとても限られる(偏食)
・かかとをつけずに歩く(つま先歩き)

※ これらの様子があっても、感覚の問題や発達障害とは限りません。気になる様子が続くときは、相談先にご相談ください。

感覚過敏と感覚鈍麻の違い

感覚の受け取り方のかたよりには、大きく分けて「感じすぎる(感覚過敏)」と「感じにくい(感覚鈍麻)」の2つの方向があります。同じお子さまでも、音には敏感なのに痛みには鈍い、というように、感覚の種類によって両方が見られることもあります。

感覚過敏(感じすぎる)

ふつうの音や光、においや肌ざわりを、とても強く、ときには痛みのように感じます。教室のざわざわした音が苦手、特定の服しか着られない、においの強い場所に入れない、などの様子として表れます。音への過敏さについては「聴覚過敏とは」でくわしくご紹介しています。

感覚鈍麻(感じにくい)

刺激を感じとりにくく、けがをしても痛がらない、暑さ寒さに気づきにくい、名前を呼ばれても気づきにくいなどの様子が見られます。足りない刺激を補うように、揺れや回転、強く押される感覚を何度も求めることもあります。

感覚の過敏さや鈍さは、自閉スペクトラム症(ASD)の特徴のひとつとして、診断の基準(DSM-5)にも含まれています。ADHDのあるお子さまや、発達障害のないお子さまに見られることもあります。

感覚過敏があるときの、ご家庭での配慮

・苦手な刺激を無理にがまんさせたり、慣れさせようとしたりしない
・音が苦手なときは、イヤーマフや耳せんを使う、静かな場所で休めるようにする
・服は肌ざわりのよい素材を選び、タグを切る
・掃除機やドライヤーなど、大きな音がする前に「今から音が鳴るよ」と伝える
・「何がいやなのか」をお子さまと一緒に確かめ、園や学校とも共有する

家庭でできる感覚あそび

感覚あそびは、特別な道具がなくても、毎日の遊びの中で取り入れられます。大切なのは、お子さまが「楽しい」と感じられることです。嫌がるときは無理に続けず、できそうなことから少しずつ試してみてください。

跳ぶ・揺れる(前庭感覚・固有感覚)

トランポリン、ジャンプ、公園のブランコやすべり台など。リズムよく跳んだり揺れたりする遊びは、バランス感覚や姿勢を保つ力につながります。

乗る・バランスをとる(前庭感覚)

バランスボールに座って弾む、床にテープで線を引いてその上を歩く、平均台を渡るなど。体の傾きを感じて立て直す経験になります。

押す・運ぶ・ぶら下がる(固有感覚)

洗濯かごや買い物袋を運ぶお手伝い、壁押し、鉄棒や雲ていにぶら下がるなど。筋肉や関節にしっかり力が入る遊びは、力加減や体の位置をつかむ助けになります。

さわる(触覚)

粘土、スライム、砂遊び、袋の中の物を手さぐりで当てるゲームなど。手が汚れるのが苦手なお子さまは、ビニール袋に入れたスライムを外からさわる、道具を使うなど、さわり方を工夫すると取り組みやすくなります。

※ 高いところからのジャンプや回転遊びは、必ず大人が見守り、まわりに危ない物がない場所で行ってください。目が回りすぎる、顔色が悪くなるなどのときはすぐに休みましょう。

体を動かす遊びの目安や、年代別の運動あそびは運動による効果でもご紹介しています。

感覚統合療法について

「感覚統合療法」は、主に作業療法士が、お子さまの感覚の受け取り方を評価したうえで、ブランコやトランポリンなどの遊具を使った遊びを通して行う支援です。医療機関のリハビリテーションや、一部の療育施設で行われています。効果については研究によって結果が分かれており、どのお子さまにも同じように効果があるとは言い切れません。気になるときは、医師や作業療法士に、お子さまに合う方法を相談してみてください。

感覚のことを相談できる場所

・お住まいの市町村の子育て・発達相談窓口(保健センターなど)
・小児科、発達外来のある医療機関(作業療法士によるリハビリを受けられる場合があります)
・園や学校の先生、スクールカウンセラー
・児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所

診断や受給者証の前に知っておきたいことは診断前の相談先・受診の流れでご紹介しています。

ぐりーんでの取り組み

ぐりーんでは、運動あそびプログラムの中で、感覚あそびを取り入れています。個別支援計画に基づいて、お子さまの得意・苦手に合わせて内容を調整します。

・トランポリン、バランスボール、平均台などで、体のバランスや力加減を育てる遊び
・スライムや粘土で、手先や触覚を使う遊び
・音が苦手なお子さまはイヤーマフを使えます。刺激が多くてつらいときは、個室で落ち着いて過ごせます
・遊具や道具は拠点によって異なります。見学のときにご確認ください

現在、ぐりーんには作業療法士は在籍しておらず、感覚統合療法としての専門的な評価や療法は行っていません。作業療法士による評価やリハビリをご希望の場合は、医療機関とあわせてご利用ください。菅原支店には理学療法士が在籍しています。

よくあるご質問

Q. 感覚統合とは何ですか?

A. 目や耳、皮膚、体の中から入ってくるさまざまな感覚を、脳が整理してまとめ、体の動きや気持ちの落ち着きにつなげる働きのことです。中でも触覚・前庭感覚・固有感覚の3つは、姿勢や動きを支える土台の感覚といわれています。

Q. 感覚過敏と感覚鈍麻の違いは何ですか?

A. 感覚過敏は、音や光、肌ざわりなどをとても強く感じすぎることです。感覚鈍麻は、痛みや暑さ寒さなどの刺激を感じにくいことです。感覚の種類によって、同じお子さまに両方が見られることもあります。

Q. 感覚の過敏さがあると、発達障害なのですか?

A. 感覚の過敏さや鈍さがあるからといって、発達障害とは限りません。ただ、自閉スペクトラム症(ASD)では診断の基準のひとつに含まれており、ADHDのあるお子さまに見られることもあります。気になる様子が続くときは、市町村の発達相談窓口や小児科に相談してください。

Q. 家庭でできる感覚あそびはありますか?

A. トランポリンやジャンプ、バランスボール、テープの線の上を歩く遊び、お手伝いで物を運ぶ、粘土やスライムなどがあります。お子さまが楽しめることを大切に、嫌がるときは無理に続けないようにしましょう。

Q. ぐりーんで感覚統合療法は受けられますか?

A. ぐりーんでは、運動あそびプログラムの中で、トランポリンやバランスボール、平均台、スライム、粘土などを使った感覚あそびを取り入れています(道具は拠点により異なります)。現在、作業療法士は在籍していないため、感覚統合療法としての専門的な評価や療法をご希望の場合は、医療機関とあわせてご利用ください。

※本ページの内容は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的とするものではありません。お子さまの症状についてのご相談は、医療機関へお願いいたします。

参考資料

  1. A. Jean Ayres「Sensory Integration and the Child」(1979年)
  2. American Psychiatric Association「DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル」
  3. 一般社団法人日本感覚統合学会
  4. 国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター

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監修:生馬万悠子(理学療法士)|監修日 2026年10月17日

奈良県で、感覚の苦手さや体の使い方を相談できる4拠点

4拠点とも、運動あそびの中で感覚あそびを取り入れています。橿原支店にはボルダリング壁のある運動ルーム、菅原支店には理学療法士がいます。見学・相談だけでも大丈夫です。

天理本店(天理市・大和郡山市・奈良市東部など)

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