子どものチック|まばたき・咳ばらいなどの症状と原因、家庭での関わり方
「最近まばたきが増えた」「風邪でもないのに咳ばらいが続く」「首をくり返しふっている」。こうした様子は、チックかもしれません。チックは、本人の意思とは関係なく、体の一部が急に動いたり、声が出たりすることをくり返すものです。
子どもにはめずらしくなく、多くは一時的なもので、しだいに目立たなくなります。このページでは、奈良県内で児童発達支援・放課後等デイサービスを運営する株式会社ぐりーんが、チックの症状と種類、原因、ご家庭での関わり方と相談の目安をまとめました。
このページでわかること
・チックとはどんなものか、よく見られる症状
・始まりやすい年齢と、その後の経過
・チックの種類とトゥレット症
・原因と、増えやすい場面
・家庭での関わり方と相談の目安
・学校への伝え方と、ぐりーんでの対応
チックとは
チックは、突然起こる、すばやい動きや声のくり返しです。わざとしているのではなく、本人も止めようとして止められないことがほとんどです。動きのチックを「運動チック」、声のチックを「音声チック」といいます。
・まばたき、目をぎゅっとつむる、白目をむく
・顔をしかめる、口をゆがめる、鼻をぴくぴくさせる
・首をふる、肩をすくめる、手や足をぴくっと動かす
・跳びはねる、物にさわるなど、少し複雑な動き
・咳ばらい、「んっ」「あっ」などの短い声
・鼻をすする、鼻を鳴らす
・同じことばや、人のことばをくり返す
最初はまばたきなど目のまわりから始まることが多く、出る場所や種類が入れかわったり、増えたり減ったりしながら続くのも特徴です。
始まりやすい年齢と、その後の経過
チックは4〜11歳ごろに始まることが多く、男の子に多いといわれています。子どものころに一時的なチックを経験する子は10人に1〜2人ほどともいわれ、決してめずらしいことではありません。
多くは1年以内に目立たなくなります。1年以上続く場合も、10代の前半ごろをピークに、大人になるまでに軽くなっていくことが多いとされています。
チックの種類とトゥレット症
チックが続いている期間や、出ているチックの種類によって、次のように分けられます。
暫定的チック症
チックが始まってから1年未満のものです。子どものチックの多くはこれにあたります。
持続性(慢性)運動または音声チック症
運動チックか音声チックのどちらか一方が、1年以上続いているものです。
トゥレット症
いろいろな運動チックと、1つ以上の音声チックの両方が、1年以上続いているものです。「トゥレット症候群」とも呼ばれます。チックがつよく出る時期もありますが、多くは成長とともに軽くなっていきます。
原因と、増えやすい場面
チックは、脳の働き方や生まれ持った体質が関係して起こると考えられています。「しつけが悪かった」「愛情が足りなかった」といったことが原因ではありません。
増えやすい場面
緊張しているとき、疲れているとき、不安なとき、また楽しくて興奮しているときにも増えやすいです。新学期や行事の前後、テレビやゲームでじっとしているときに目立つこともあります。
減りやすい場面
好きなことに集中しているときや、体を動かしているときは減ることが多く、眠っている間はほとんど出ません。
発達の特性とのかかわり
チックのあるお子さまの中には、ADHD(注意欠如・多動症)や自閉スペクトラム症(ASD)などの特性をあわせ持つお子さまもいます。チックだけでなく、ほかにも気になる様子があるときは、まとめて相談してみましょう。
家庭での関わり方
注意したり、やめさせたりしない
「またやってるよ」「やめなさい」と言われても、本人は止めることができません。かえって意識してしまい、チックが増えたり、自信をなくしたりすることがあります。気づいても、ふだんどおりに接しましょう。
自分を責めない
チックは育て方が原因ではありません。保護者の方が心配しすぎず、ゆったり構えていることが、お子さまの安心につながります。
睡眠と生活リズムを整える
疲れや寝不足はチックを増やしやすくします。予定を詰めこみすぎず、しっかり休める日をつくりましょう。生活リズムのヒントは「睡眠による効果」でもご紹介しています。
体を動かす・好きなことに打ちこむ時間をつくる
外遊びや運動、好きなことに集中している時間は、チックが出にくくなります。お子さまが楽しめる時間を大切にしましょう。
増えやすい場面をメモしておく
いつごろから、どんなチックが、どんな場面で増えるかを簡単にメモしておくと、相談するときに役立ちます。動画を撮っておくのも一つの方法です。
相談の目安と相談先
チックの多くは見守るだけで落ち着いていきますが、次のようなときは一度相談してみましょう。
・チックが1年近く、またはそれ以上続いている
・動きのチックと声のチックの両方がある
・首を強くふるなどで、痛みやけがにつながっている
・からかわれる、本人が気にしているなど、学校や生活に困りごとが出ている
・チックのほかにも、発達で気になることがある
相談先は、かかりつけの小児科のほか、小児神経科・児童精神科、市町村の発達相談・子育て相談の窓口などです。病院では、まずチックについての説明や環境の工夫を中心に進め、必要に応じて、行動療法やお薬による治療を検討します。
診断がなくても相談できます。相談の進め方は「診断前の相談先・受診の流れ」でもご紹介しています。
学校・園への伝え方
・チックはわざとではなく、本人も止められないものだと伝える
・チックが出ても注意しないでほしいとお願いする
・友だちにからかわれていないか、気にかけてもらう
・声のチックが出やすいときは、テストや発表で配慮してもらえるか相談する
・緊張や疲れが強いときに、休める場所があるか確認しておく
ぐりーんでの対応
ぐりーんにも、チックのあるお子さまが通っています。お子さまが安心して過ごせるよう、次のように対応しています。
・チックが出ても、注意したり止めさせたりせず、見守ります
・緊張や疲れが強い様子のときは、個室などで休めるようにします
・チックが増えているなど気になる様子は、送迎のときやLINEで保護者の方にお伝えします
・保護者の方のご希望があれば、学校と様子を共有します
運動あそびや、お子さまが好きなことに打ちこめる活動も大切にしています。チックのことも、見学・相談のときにお気軽にお話しください。
よくあるご質問
Q. チックとは何ですか?
A. 本人の意思とは関係なく、まばたきや首ふりなどの動き、咳ばらいや短い声などが、突然くり返し起こるものです。動きのチックを運動チック、声のチックを音声チックといいます。わざとしているのではなく、本人も止められないことがほとんどです。
Q. 子どものチックは自然に治りますか?
A. 多くは1年以内に目立たなくなります。1年以上続く場合も、10代の前半ごろをピークに、大人になるまでに軽くなっていくことが多いとされています。長く続くときや生活に困りごとが出ているときは、小児科などに相談してください。
Q. トゥレット症とは何ですか?
A. いろいろな運動チックと、1つ以上の音声チックの両方が、1年以上続いているものです。トゥレット症候群とも呼ばれます。多くは成長とともに軽くなっていきます。
Q. チックが出たら、注意してやめさせたほうがよいですか?
A. 注意したり、やめさせたりするのは控えましょう。本人は止めることができず、意識するとかえって増えることがあります。気づいても、ふだんどおりに接することが大切です。
Q. ぐりーんでは、チックのある子にどう対応していますか?
A. チックが出ても注意したり止めさせたりせず、見守っています。緊張や疲れが強いときは個室などで休めるようにし、気になる様子は送迎のときやLINEで保護者の方にお伝えします。ご希望があれば、学校とも様子を共有します。
奈良県でチックや発達の悩みを相談できる4拠点
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