療育に通ったけど「健常児だった」と言われたら|グレーゾーンと療育の卒業
「療育に通っていたけれど、検査を受け直したら健常児だと言われた」「年長になって、ほかの子と変わらなくなった」。そんなとき、ほっとする気持ちと一緒に「療育に通う必要はなかったのでは」と迷う方もいます。
逆に、「健常児かもしれないのに療育に通わせてよいの?」と迷っている方もいると思います。このページでは、療育と「健常児」「グレーゾーン」の関係と、療育を卒業するときの考え方をまとめました。
このページでわかること
・療育に通ったあと「健常児だった」となる理由
・療育は無駄だった?
・グレーゾーンという考え方
・療育を卒業するタイミング
・卒業したあとに気をつけたいこと
「健常児だった」となるのはどんなとき?
療育は、診断名が決まった子だけのものではありません。ことばの遅れや集団での過ごしにくさなど、「今、手助けがあると過ごしやすくなる」お子さまが、診断の前から利用することも多い支援です。
小さいころは発達のペースの個人差が大きく、ことばや体の動き、気持ちの切り替えなどが、成長とともに追いつくことはよくあります。療育で身につけた力や、家族の関わり方の工夫によって、困りごとが目立たなくなることもあります。その結果、あとの検査や診察で「今は特別な支援はいらない」と言われることがあります。
療育は無駄だった?
療育で取り組むのは、ことばのやりとり、体の動き、順番を待つ、気持ちを伝える、といった、どの子にとっても大切な力です。たとえあとで「健常児だった」とわかっても、その時期に困っていたことを手助けし、「できた」をたくさん経験したことは、お子さまの自信として残ります。
また、ご家族が関わり方のヒントを得たり、相談できる場所を持てたりしたことも、療育の大切な成果です。「通わせてよかったのか」と自分を責める必要はありません。
グレーゾーンという考え方
「グレーゾーン」は医学的な診断名ではありません。発達障害の特性がいくつかあっても、診断の基準にはあてはまらない状態を、ふだんのことばでこう呼んでいます。
グレーゾーンのお子さまは、ふだんは困りごとが目立たなくても、入学や進級、クラス替えなど環境が大きく変わる時期に、苦手さが出てくることがあります。「健常児だから何もしなくていい」と考えるより、「今は大きな支援はいらないけれど、困ったときに相談できる場所がある」と考えておくと安心です。
療育を卒業するタイミング
療育をいつまで続けるかに決まりはありません。次のような様子が見られたら、事業所や相談支援専門員と、卒業や回数を減らすことを話し合ってみましょう。
卒業を考えるサインの例
・個別支援計画の目標が達成できて、新しい困りごとが少ない
・園・学校の先生から「集団の中で困っていない」と聞く
・習い事や友だちとの遊びなど、ほかにやりたいことが増えてきた
・お子さま自身が「もう行かなくても大丈夫」と話している
いきなりやめるより、通う回数を少しずつ減らして様子を見る方法もあります。通所受給者証は1年ごとなどの更新なので、更新の時期も見直しのきっかけになります。
卒業したあとに気をつけたいこと
療育を卒業したあとも、入学・進級・思春期など、生活が変わる時期には様子を見守りましょう。困りごとがまた出てきたら、もう一度相談したり、利用を再開したりすることもできます。
療育でうまくいった関わり方(見通しを伝える、できたことをすぐにほめる など)は、卒業後も家庭で続けると役立ちます。関わり方の練習には、ペアレントトレーニングの考え方もおすすめです。
ぐりーんでは
ぐりーんは、半年に1回ほど個別支援計画を見直し、お子さまの成長に合わせて目標や通う回数をご家族と一緒に考えています。「そろそろ卒業かな」と思ったときも、遠慮なくご相談ください。
よくあるご質問
Q. 療育に通っていた子が健常児だったということはありますか?
A. あります。小さいころは発達のペースの個人差が大きく、成長や療育、家族の関わり方の工夫によって困りごとが目立たなくなり、あとで「今は特別な支援はいらない」と言われることがあります。
Q. 健常児だったなら、療育は無駄だったのでしょうか?
A. 無駄ではありません。療育で取り組むのは、どの子にとっても大切な力です。困っていた時期に手助けを受け、「できた」を経験したことは自信として残ります。
Q. グレーゾーンとは何ですか?
A. 医学的な診断名ではなく、発達障害の特性がいくつかあっても診断の基準にはあてはまらない状態を、ふだんのことばでこう呼んでいます。
Q. 療育はいつ卒業すればいいですか?
A. 決まりはありません。個別支援計画の目標が達成できた、園や学校で困っていないなどの様子があれば、事業所と相談して、回数を少しずつ減らしながら考えるのがおすすめです。
Q. 健常児かもしれなくても療育に通ってよいですか?
A. 療育は診断の前から利用できる支援です。今困っていることがあり、市町村が支援の必要性を認めて通所受給者証が出れば、利用できます。
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