社内コラム 令和6年9月号
受け継がれる文化|先人の思いやりを次の世代へ
公開日:2024年8月22日 発行:株式会社ぐりーん
このコラムは、ぐりーんの職員向けに毎月発信している社内コラムを、求職者の皆さま向けに編集したものです。私たちが日々どんなことを考え、大切にしながら働いているのかを知っていただくきっかけになればうれしいです。
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お盆に、先人のことを思う
8月はお盆の季節です。ご先祖さまをお迎えし、家族が集まって手を合わせる。毎年当たり前のように続けているこの習慣も、誰かが「こうしなさい」と決めたルールではなく、長い時間をかけて人から人へ受け継がれてきたものです。
来年(2025年)は戦後80年の節目でもあります。今の暮らしが、たくさんの先人たちの努力や支え合いの上に成り立っていることを、あらためて考えてみたい時期です。
文化は「誰かが設計したもの」ではない
18世紀スコットランドの思想家アダム・ファーガソンは、社会の仕組みや慣習の多くは「人間の行為の結果ではあるが、人間の設計の結果ではない」と述べました。この考え方は、のちに経済学者ハイエクにも受け継がれています。
言葉づかい、季節の行事、「おかげさま」「お互いさま」「もったいない」といった感覚。どれも一人の人が計画して作ったものではなく、たくさんの人の毎日の小さなふるまいが積み重なって形になったものです。だからこそ文化は、意識して受け継がないと少しずつ薄れていきます。
人は「自分の得」だけでは動かない
経済学では、人は自分の利益を最大にするよう行動する、と考えるのが基本です。けれども実際の人間は、それほど単純ではありません。
たとえば「最後通牒ゲーム」という有名な実験(Güthら、1982年)では、お金を分ける提案が不公平だと、受け取る側の多くが「自分の取り分がゼロになっても」その提案を断ります。損得だけでなく、公平さや相手への思いやりを大切にする気持ちが、私たちの中にはもともと備わっているのです。
「自分さえよければいい」という考え方に流されそうなときこそ、先人たちが大切にしてきた「人のために動く」「お互いに助け合う」という心を思い出したいものです。そして、その心は、出身や考え方の違う人同士がお互いの文化を尊重し合うときにも、大きな支えになります。
子どもの支援にも、働く私たちにも
心理学者バンデューラの研究で知られるように、子どもは言葉で教えられるより、周りの大人の行動を見て多くを学びます(観察学習)。職員があいさつを交わし、困っている仲間に手を貸し、「ありがとう」を伝え合う。その姿そのものが、子どもたちへの一番の支援になります。
職場の雰囲気も同じです。規則やマニュアルだけで良いチームは作れません。一人ひとりの毎日の小さな思いやりが積み重なって、「ぐりーんらしさ」という文化ができていきます。先人から受け継いだものを大切にしながら、私たちも次の世代に良い文化を手渡していきたいと考えています。
監修:佐野 明香(児童発達支援管理責任者) 監修日:2026年10月15日
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