社内コラム|令和6年10月号
仁徳天皇「民のかまど」に学ぶ|小さなサインから、相手の暮らしに目を向ける
公開日:2024年9月11日 発行:株式会社ぐりーん
ぐりーんでは毎月、職員に向けて社内コラムを共有しています。このページでは、その中から、これから一緒に働く方にも知っていただきたい考え方を、読みやすく編集してご紹介します。
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「聖帝」と呼ばれた仁徳天皇
第16代の仁徳天皇は、古事記や日本書紀に「聖帝(ひじりのみかど)」としてたたえられている天皇です。日本書紀には、仁徳天皇の時代に、大阪平野で川の氾濫を防ぐ堤防(茨田堤)を築いたり、水路(難波の堀江)を開いたりして、土地の開発を進めたことが記されています。
大阪府堺市にある大仙陵古墳は、仁徳天皇の陵墓と伝えられ、日本最大の前方後円墳として知られています。2019年には、周辺の古墳とともに「百舌鳥・古市古墳群」として世界文化遺産に登録されました。
「民のかまど」の伝承
仁徳天皇には、「民のかまど」と呼ばれる有名な話が伝わっています。
ある日、高台から国を見渡した天皇は、人々の家から炊事の煙が上がっていないことに気づきます。「人々は貧しく、食事の支度もままならないのではないか」と心配した天皇は、3年間すべての税と労役を免除することを決めました。そのあいだ、宮殿の屋根が傷んで雨漏りがしても修理をさせず、自らも質素な暮らしを続けたといいます。
やがて、人々の家からは煙が立ちのぼるようになり、暮らしは豊かになりました。人々は「宮殿を直させてほしい」と申し出ますが、天皇はさらに年月を延ばし、ようやく税を再開したのは、それから数年後のことでした。すると人々は、誰に言われるでもなく力を合わせ、あっという間に新しい宮殿を建てたと伝えられています。
小さなサインに気づく力
この話で印象的なのは、天皇が「かまどの煙」という小さなサインから、人々の暮らしの様子に気づいたことです。困っている人が、自分から「困っています」と言えるとは限りません。だからこそ、相手の様子に目を向け、言葉にならない気持ちに気づこうとする姿勢が大切になります。
そしてもう一つは、自分のことより先に、相手の暮らしを思いやったことです。人々が自ら力を合わせて宮殿を建てたのは、思いやりが信頼となって返ってきたからだといえるかもしれません。
子どもの支援にも、働く私たちにも
支援の現場でも、子どもやご家族の「小さなサイン」に気づくことは、とても大切な仕事です。
- 表情や声の調子、遊び方の変化などから、言葉にならない気持ちや体調の変化に気づく
- 送迎のときの保護者の様子や連絡帳のひと言から、ご家庭の困りごとに目を向ける
- 気づいたことは一人で抱えず、職員同士で共有し、必要に応じて相談窓口や関係機関につなぐ
そしてこれは、職場の中でも同じです。忙しそうな仲間にひと声かける、困っていそうな新人職員に先回りして手を差し伸べる。相手の立場に立って考える気持ちが、お互いを支え合うチームをつくります。ぐりーんでは、子どもたちにも、ご家族にも、職員同士でも、相手の暮らしや気持ちに目を向けられる職場でありたいと考えています。
監修:佐野 明香(児童発達支援管理責任者) 監修日:2026年10月15日
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