社内コラム|令和8年8月号
家族の絆|「繋がり」は状態のこと。不安を手放し、感謝から始める関わり方
公開日:2026年8月25日 発行:株式会社ぐりーん
ぐりーんでは毎月、職員に向けて社内コラムを共有しています。このページでは、その中から、これから一緒に働く方にも知っていただきたい考え方を、読みやすく編集してご紹介します。
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「繋がり」は時間の長さではなく、状態のこと
人との関係を良くしたいとき、私たちはよく「もっと話し合おう」「一緒にいる時間を増やそう」と考えます。もちろん大切なことですが、それだけではうまくいかないこともあります。
同じ部屋にいて会話もしているのに、なぜか心がここにないように感じる。そんな経験はないでしょうか。繋がりとは、一緒にいることや話すことそのものではなく、相手を心から感じ取れている「状態」のことだと、このコラムでは考えます。
不安や心配は、相手を見えにくくする
繋がりが途切れているとき、私たちは次のどちらかの状態になりがちです。
- 相手に気持ちが向いていない:「私が大変」と自分のことで頭がいっぱいになっている
- 自分の考えにとらわれている:「こうしたら関係が悪くなるのでは」と、相手を気づかっているようで、実は自分の心配をしている
不安や心配が強いときは、落ち着いて考えたり、相手の表情や気持ちを読み取ったりすることがむずかしくなります。まだ起きていない先のことまで次々と想像してしまい、目の前の人が今どう感じているかに気づけなくなるのです。
先のことを考えて備えること自体は悪いことではありません。大切なのは、焦りや不安に押されて決めるのではなく、一度立ち止まり、落ち着いた状態で「本当はどんな関係を築きたいのか」を考えることです。
感謝は、当たり前に気づくところから
相手がいつも自然にしてくれていること。自分が苦手なことを気にかけてくれていたこと。自分ができないことを、黙って続けてくれていたこと。
こうしたことは、毎日続くほど「当たり前」になり、見えにくくなります。感謝は、頭で理由を探して無理にするものではなく、こうした当たり前に気づいたとき、内側から自然にわいてくるものです。そして、失ってから気づくのでは遅いこともあります。
木を切り倒すのは一瞬ですが、大きな木に育てるには長い年月がかかります。人との信頼関係も同じで、「この人といると得だから」という理由だけの繋がりは、条件が変われば簡単に崩れてしまいます。
「いつもありがとう」が前提にあると、伝え方が変わる
家族は近い存在だからこそ、ぶつかりやすいものです。「洗濯物を畳んでいない」「洗面所の水を拭いていない」「使ったコップを洗っていない」。小さなことが一つひとつ気になってしまいます。
同じことを伝えるときも、相手への感謝が土台にあれば、「洗濯物はここに入れてね」「コップは使ったら洗おうね」と、責めずに伝えられます。言う側も言われる側もイライラせず、お互いに理解し合いやすくなります。
これは職場や支援の場面でも同じです。
- 同僚に何かをお願いするときも、まず日ごろの助けに目を向けてから伝える
- 子どもの「できていないこと」より先に、「やろうとしていたこと」「できていること」に気づく
- 自分がイライラしているときは、相手のせいと決めつける前に、自分の状態を振り返ってみる
相手の行動がイライラの「きっかけ」になることはあっても、その気持ちをどう扱うかは自分の状態しだいです。落ち着いた大人がそばにいることは、子どもにとっても大きな安心につながります。
気持ちが乱れているときは、判断を急がない
誰かを苦手だと感じることは、悪いことではありません。ただ、気持ちが大きく揺れているときの判断は、後から見ると偏っていることもあります。まずは自分の状態を整え、落ち着いてから改めて相手との関係を考える。それで十分です。
「雅(みやび)」と、汚れを流す女神
古い日本では、母が子を思うような慈しみをたたえた美しいあり方を「雅(みやび)」と呼んだといわれています。相手の嫌な気持ちを受け止めて清め、思いやりで返す。そんな人のあり方です。
神社で唱えられる「大祓詞(おおはらえのことば)」には、瀬織津姫(せおりつひめ)という女神が登場します。山から勢いよく流れ落ちる川の瀬にいて、さまざまな罪や汚れを大海原へ流し去ってくれる神様です。
たまったイライラや不安を、川の水のように流して、また穏やかな気持ちで人と向き合う。家族とも、一緒に働く仲間とも、子どもたちとも、そんな関わりを大切にしていきたいと考えています。
監修:久保 崇太郎(心理指導担当職員・保育士) 監修日:2026年10月15日
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