社内コラム 令和6年8月号
ストレスと幸せホルモン|心を整える毎日の習慣
公開日:2024年7月17日 発行:株式会社ぐりーん
このコラムは、ぐりーんの職員向けに毎月発信している社内コラムを、求職者の皆さま向けに編集したものです。私たちが日々どんなことを考え、大切にしながら働いているのかを知っていただくきっかけになればうれしいです。
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ストレスを受けたときに働くホルモン
人はストレスを受けると、副腎からアドレナリン(副腎髄質)やコルチゾール(副腎皮質)といったホルモンが分泌されます。心拍数や血糖値を上げて、危険に「立ち向かう」か「逃げる」ための準備をする仕組みです。外敵や飢えと隣り合わせだった狩猟採集の時代から、私たちの体はこうして命を守ってきました。
短い時間のストレスであれば、この反応は集中力や行動力を高める助けになります。ところが、ストレスが長く続くとコルチゾールの高い状態が続き、睡眠や食欲、免疫の働きなど体のリズムが乱れやすくなることがわかっています。
野生の動物の行動は「生きる」「子孫を残す」というシンプルな目的に向かっています。一方、現代の私たちは「認められたい」「仲間外れにされたくない」「あれが欲しい」など、たくさんの欲求の中で暮らしています。満たされない思いが積み重なると、ストレスも長引きやすくなります。
心を落ち着かせるセロトニンとオキシトシン
ストレスと上手につきあうために注目されているのが、セロトニンとオキシトシンです。意欲や喜びに関わるドーパミンと合わせて「三大幸せホルモン」と呼ばれることもあります。
セロトニンは、気分や感情を安定させる働きに関わる神経伝達物質です。高揚感をもたらすというより、「平常心を保つ土台」のような役割をしています。
オキシトシンは、人と触れ合ったり、ペットをなでたり、心を通わせたりすることで分泌されることから「愛情ホルモン」とも呼ばれます。ストレス反応をやわらげ、安心感や人とのつながりを感じやすくする働きが研究で報告されています。麻布大学などの研究では、人と犬が見つめ合うことで双方のオキシトシンが増えることも示されています(Nagasawaら、2015年)。
「第二の脳」と呼ばれる腸
腸には約1億個ともいわれる神経細胞があり、脳と腸がお互いに影響し合う「脳腸相関」の研究が進んでいます。体内のセロトニンの約9割は腸で作られていることも知られています。
ただし、腸で作られたセロトニンはそのまま脳に届くわけではなく、脳のセロトニンは脳の中で、食事からとったトリプトファン(必須アミノ酸)を材料に作られます。腸内環境の働きや、トリプトファン・ビタミンB6などの栄養素をとることは、心と体の両方を支える土台の一つといえます。
たとえばバナナには、食物繊維やオリゴ糖のほか、トリプトファンやビタミンB6も含まれます。食物繊維や発酵食品を含むバランスのよい食事と、規則正しい睡眠・排便のリズムを意識することが、毎日の体調を整える基本です。
触れる・感謝する・誰かの役に立つ
オキシトシンが分泌されやすい行動には、良い香りをかぐ、肌に触れる、見つめ合う、感謝する、人と心を通わせる、見返りを求めずに誰かの役に立つ、などがあります。
中でも基本になるのは「触れる」ことです。赤ちゃんは親に抱かれることで安心感を得ます。人生の最初に誰もが経験するこの安心感は、大人になっても私たちの中に残っています。柔らかく肌触りの良いものに触れながら「今、心地よいものに触れている」と感覚に意識を向けると、頭の中をぐるぐる回る考えから少し離れやすくなります。
新しい習慣は「続ける」ことがいちばん難しい
体には、状態を一定に保とうとする恒常性(ホメオスタシス)の働きがあります。体に良いとわかっていても、新しいことを始めると最初は面倒に感じたり、続ける意味を疑ったりしがちです。
ロンドン大学の研究(Lallyら、2010年)では、新しい行動が自然にできるようになるまでの期間は平均で約66日、人によって18日から254日と大きな幅がありました。最初は意識して続け、「やらないと落ち着かない」くらいの当たり前になるまで少しずつ積み重ねることが大切です。
子どもの支援にも、働く私たちにも
不安や緊張が強い子どもにとって、安心できる大人の存在や、穏やかな声かけ、あたたかな関わりは大きな支えになります。子どもが安心して過ごせる環境をつくるためには、まず支援する大人自身の心と体が整っていることが欠かせません。
ぐりーんでは、職員同士が「ありがとう」を伝え合い、困ったときには一人で抱え込まずチームで相談できる職場づくりを大切にしています。よく食べ、よく眠り、人とのつながりを感じながら働くこと。それが、子どもたちへの良い支援につながると考えています。
※この記事は健康づくりに関する一般的な情報です。心や体の不調が続く場合は、医師などの専門家にご相談ください。
監修:久保 崇太郎(心理指導担当職員・保育士) 監修日:2026年10月15日
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